一級建築士過去問、計画H30-03のイラストを制作しました。
ユニテ・ダビタシオン
多様な施設を複合したRC造高層集合住宅。ル・コルビジェのユニテ・ダビタシオン
ユニテ・ダビタシオンとは「居住ユニット」の意であり、「居住単位」とも訳されます。一階のピロティをもつ高層集合住宅であり、一部に店舗やオフィス、ホテルなどの公共的な施設をもち、屋上庭園や保育施設、プールなどが用意されています。
サヴォア邸、クルチェット邸、国立西洋美術館、ヴァイセンホフ・ジードルングの住宅などと並び世界遺産「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」の構成資産のひとつ。
鉄筋コンクリートの骨組みにプレハブ化された住戸をはめ込む構造が採用されています。
マルセイユにあるユニテ・ダビタシオンが有名ですが、フランスのルゼ、ブリエ・アン・フォレ、フィルミニやドイツのベルリン(シャルロッテンブルク)にもユニテ・ダビタシオンはあります。
ヴァイセンホーフ・ジードルンク
国際様式の成立に影響を与えた実験住宅展。ヴァイセンホーフ・ジードルンク
ヴァイセンホーフ・ジードルンクは1927年にドイツ工作連盟による住宅展覧会が公開された時の住宅群で、ミース・ファンデル・ローエの全体プロデュースによって、17名の建築家による住宅が公開されました。
それぞれの住宅がシンプルな幾何学形態、フラットルーフ、無装飾などの共通した特徴をもち、その後のインターナショナルスタイルの成立に影響を与えました。
ル・コルビジェ、グロピウス建築家ら参加しています。
ヴァイセンホーフ・ジートルンクは住宅群なので、どの住宅をイラストにするか悩みましたが、ル・コルビジェの住宅を選びました。
ムードンの住宅
フランスのムードンにあるジャン・プルーヴェが設計した14棟の工業化住宅
フランスムードンの起伏のある変則地形の敷地に、鉄、アルミニウム、木材などを用いてプレファブ工法により建てられたジャン・プルーヴェ設計の14棟の工業化住宅。
金属加工職人としての経歴をもつジャン・プルーヴェは、椅子やテーブルなどの家具から住宅や公共建築など幅広い作品を生み出しています。
アルミとガラスの外壁パネルや、小さな丸窓を開けた扉など工業生産品を使用したジャン・プルーヴェ独自のデザインと配色が素敵です。
フランクリン街のアパート
鉄筋コンクリート造の集合住宅の先駆け、フランクリン街のアパート
フランスの建築家オーギュスト・ペレーが設計したフランクリン街のアパート。鉄筋コンクリート造の最初期の集合住宅です。柱梁の骨組みからなる構造であり、外壁は構造から自立して自由な平面が計画され陶器タイルなどで仕上げられている。各部屋への多く採光や換気を確保するために、正面のくぼんだ平面形状となっています。
(参考)
ルイス・サリヴァンは、アメリカの建築家で、19世紀末から20世紀初頭にかけてシカゴを拠点とし、多くの鉄骨構造による高層建築の設計に携わり「形態は機能に従う」という近代建築の根源的な理念を表す言葉を残しています。