一級建築士過去問、計画H25-03のイラストを制作しました。
どんな問題?
国内外の建築物の保存、再生、活用の事例についての問われています。
アートプラザ
図書館から芸術文化の複合施設へ生まれ変わった磯崎新のアートプラザ
アートプラザは、地下1階地上3階の鉄筋コンクリート造で、1966年に大分県立図書館として完成。その後、県立図書館の新築移転に伴い、大分市が県から譲り受け、文化交流施設として活用、再生されました。
1階はギャラリー、2階はホールや研修室、3階は磯崎新建築展示室。特徴的な正方形断面の梁は構造体としてだけでなく、中空の内部は空調ダクトとしても機能しています。
打ちっぱなしコンクリートの角張った外観のシャープなイメージを直線を基本に作図してみました。
リンゴット工場再開発
巨大な自動車工場を複合施設へ再開発
かつては車メーカであるフィアットの自動車工場として60年稼働し、再開発により、展示場、コンサートホール、ホテル、映画館、ショッピングモール、事務所、会議場など様々な用途をもつ複合施設へ転用。
巨大な自動車工場の名残である、屋上の自動車テストコースを中心にイラスト化にしています。駐車場に停めてあるたくさんの車も自動車工場を連想するために追加しました。
倉敷アイビースクエア
紡績工場から複合施設へ、のこぎり屋根が特徴的な倉敷アイビースクエア
倉敷アイビースクエアは、連続するのこぎり屋根が特徴的な平屋建てのレンガづくりの紡績工場を、施設、ホテルなどからなる複合施設へ再生した近代産業遺産の保存活用の事例です。施設名はレンガの外壁に絡まった植物のセイヨウキヅタの通称、アイビーから付けられています。
特徴的なのこぎり屋根をイメージしたイラストにしてます。壁面の緑は、建物の名称にもなったアイビーをイメージしています。
旧大社駅
駅から観光施設へ生まれ変わった、和風建築の旧大社駅
旧大社駅は瓦葺き屋根を持つ木造平屋建ての建築物。現在の駅舎は1924年の二代目で、JR西日本の大社線廃止後は、観光施設として利用されています。フォームや駅の掲示、木製の出札室や灯籠型の和風シャンデリアやなど、そのままに保存され、当時の趣を残しています。2004年に国の重要文化財に指定され、また2009年に近代化産業遺産にも認定されています。
下記の出雲観光協会公式ホームページでは、3DビューのVR映像も見ることができます。
東京駅丸の内駅舎
特例容積率適用地区制度で蘇った辰野金吾設計の東京丸の内駅舎
東京駅丸の内駅舎は、1914年に創建された辰野金吾が設計した駅舎であり、赤レンガを基調に、水平垂直に白石の帯が走る辰野式とも呼ばれるファサードが特徴的です。1945年に戦災で、南北のドームと屋根内装を焼失。戦後に3階建てを2階建に縮小して修復され使用されてきました。2000年に特例容積率適用地区制度の適用を受け、2012年に創建当時と同じドームを持つ3階建ての建築物に復元されました。また耐震性向上のため免震レトロフィットも採用されいます。
特例容積率適用地区制度のは対象地区内の歴史的建造物や文化的環境に寄与する建築物を有する敷地に対し、未利用部分の容積をほかの地区内にある別の敷地の建築物に移転して有効活用を図る制度です。
P H23-03 建築物の保存、再生、活用